発売元: ポプラ社
価格: ¥ 672
発売日: 2010/10/06
おすすめ:★★★★☆
あ、また面倒くさいって言っちゃってる、俺。なんとなく高校の社会科教師になってしまった桐原。
行動原理はすべて「面倒くさい」。
適当に“センセイ”をやろうとするものの、
なぜか問題を抱えた生徒や教師、
そして友人たちが面倒ごとを持ち込んできて…
小説すばる新人賞作家が描く、新しい青春小説の誕生。
面白かった!なんというか雰囲気がドつぼです。
教師・桐原の「面倒くさい」っていう心情、ぼやきが垂れ流し。
思わず、そうだよねそりゃ面倒くさいわ。って思っちゃう。(笑)
人付き合いはする。そこそこ世渡りはうまい。
自分が教師としてダメだと自覚してる。そこそこのセンセイは演じる。
ぼやきつつも、表面上は普通にしてるのが面白かった。
裏表あるって言っちゃそれまでなんだけれども、
悪い人ではないというか、悪い気持ちはしないというか。
面倒だと思いつつも、同僚を見捨てたりしないし、
生徒の相談にもちゃんと乗ってちゃんと解決しようとは思ってるからかな。
世の中には、「いいヤツ」がいっぱいいるんだな。
本当に俺はなんて冷たいんだ。
って自分で思えてるところが桐原を嫌いになれない理由か。
なんだか熱血教師より親近感湧いた。
表紙がわりと好き。
なんか学校を象徴するものですよね。
上履きとか下駄箱とか。